このところ私はほぼ10年前にタイムスリップしている。面白いなあと思って読むものはみんなほぼ10年前に書かれたテキストである。この10年間に素通りしてきたある道を自分なりに辿り直しているというか、私自身にとってのいわば「空白の10年」を埋めようとしているらしい。 『デザインの現場』1997年6月号。特集「文字とレイアウト」 数年前に大量の本と雑誌を手放したときに、なぜかとっておいた数少ない雑誌の一冊がこれだった。10年前の『デザインの現場』1997年6月号。特集「文字とレイアウト」。最近これをいつも持ち歩いて気が向いたら捲っている。その度に発見がある。この号は内容はそのままに後に赤い装丁を施されて単行本として再版されたことを最近知った。この号にはデザインの世界をかなり深くまで見通せる記事が満載されている。これを買った10年前にハマっていたら、その後の人生は今とは違っていたかもしれない、と無意
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