デボラ・グリュンフェルドといえば、結構名の知られている心理学者である。 彼女がもっとも有名なのは、権力(Power)を持ったときに、人はどのような過程で腐敗するのか、という領域での研究である(参照)。組織行動論の一コースとして教えられるActing with Powerは、彼女が現役の役者数名を教室に招き、しっかりとした演劇指導を施し、最終的にPowerを持つこと/持たないことはどんなことなのかを実感する授業である。 元来、MBA生は、おそらくどの学校でも目立ちたがり屋が多く、バカ騒ぎが好きな人種。GSB Show(参照)等の劇やらミュージカルやらは、まったく勉強する気ないだろ、というレベルの練習をやらかしている。そんなこともあって、授業自体もちょっと変なノリにならないかとか思っていたのだが、面白いことに、本物の役者の前ではかなり真面目に各人が取り組む授業になった。 カリキュラムは、普通の