人間の動きをコンピュータ上で可視化し、解析するモーションキャプチャは、競技力向上に励むトップアスリートたちにとって大きな味方です。この分野で20年以上研究を続けてきた中村仁彦先生は、2018年、技術的なブレークスルーを成し遂げました。 モーキャップという略称でも知られるモーションキャプチャでは、それまで、人の体に40個前後、マーカーと呼ばれる球状のセンサーを取り付け、特殊なカメラを10台以上使って撮影する必要があり、数時間の準備が必要でした。 中村先生らが開発したマーカーなしのモーションキャプチャ技術では、4台ほどのビデオカメラの2次元映像上で、コンピュータが深層学習によって被験者の関節の中心位置を服装の上から推定。そこに人間の骨格の構造を読み込ませ、独自のアルゴリズムを用いて骨格の運動を3次元再構成し、従来のモーションキャプチャに近い精度で動きを再現することに成功したのです。 このビデオ