「日本の金融教育は遅れている」諸外国と比べたとき、そのように語る識者は少なくない。だが、はたして日本人の金融リテラシーは本当にそこまで低いのか。また、今後、高校でスタートする「お金」の教育はどこまで有用と言えるのだろうか。 株式会社マネネを立ち上げ「金融教育」を日本に広めようと尽力している森永康平氏が、アメリカの金融教育の実情と比較しながら、解説する。 家庭科の授業で「お金」の教育? 2022年度から実施される高校の新指導要領では、家庭科の授業の中で「資産形成」について指導することが決まりました。 これまで、「金融教育」とは一切縁のなかった日本においては、非常に大きな一歩だと感じています。 しかし、このことがニュースで報じられると、SNS上では否定的なコメントが多く見られました。 「家庭科の先生に教えられるわけがない」、「子どもに投資を教えるのはよくない」などです。 前者はまだしも、後者の