あまりに正直すぎる表現 「新卒採用担当を採用したいと思い、沢山の方にご応募いただいているのですが、給与や待遇にこだわる人とは働きたくないのです」――。企業の女性人事担当者の実名でのツイートが炎上する騒ぎに発展した。 本人は本音を吐露したのだから、賛否を論ずる必要もないが、あまりにも正直すぎるストレートな表現に面食らった。同時にこの表現に、はるか昭和の時代に戻ったかのような感覚を覚えた。1980年代の昭和の時代であれば、おそらく違和感を持つ人は少なかったし、SNSがあったとしても炎上することはなかっただろう。 それだけ平成・令和の間に企業や社会の変化にともない、会社や就職に対する価値観も大きく変わったからだ。 「待遇に不満を言う人ほど使えない」という価値観 昭和の時代は終身雇用に象徴されるように雇用は安定し、給与は毎年のベースアップで着実に上がった。福利厚生も充実し、会社の低利融資で社員なら