「グーグルの書籍電子化、著作権法に違反せず=NY連邦高裁」(ロイター)、「米高裁も書籍電子化認める著作権裁判、グーグル勝訴」(共同)といった見出しで第一報が伝えられていますが、グーグルの「ライブラリー・ブックスキャン」の上訴審で初審の判決を認める判決が10月16日に下りました。以下、判決文を読んだので詳細を説明してみます。 これはもともと2004年頃から、グーグルが国内外の複数の図書館と合意の上で蔵書をスキャンし、電子化されたデータを図書館側に渡す一方で、グーグル利用者がキーワード検索するとその言葉が載っている本が全文検索で探せて、一部閲覧できる、Google Books Library Projectというサービスを始めたところから起きました。 2007年にこのプロジェクトに慶應義塾大学図書館が加わり、日本語の本も対象になったこと、そして一方で、図書館ではなく、出版社とパートナーを組んだ