松尾さんのサイトで紹介されていたので購入。松尾匡・橋本貴彦『これからのマルクス経済学入門』(筑摩書房)は、昔の『近代の復権』のリニューアル版という感じもありますが、細かいところも結構興味深い論点があって、一気に読みました。 http://matsuo-tadasu.ptu.jp/essay__160314.html なにしろ、 搾取と貧困が深刻化する今、「階級」「疎外」「労働価値説」「唯物史観」といった、マルクス経済学の基礎概念を再検討し、現代的な意義を明らかにする、画期的な書! ですからね。 一見とてつもなく時代遅れでアウトオブデートな議論に見えて、実は世に横行する諸々の議論よりもずっとアクチュアルな概念であることを見事に論証していく手際がかっこいい。 そしてそれが実は、例えば松尾流疎外論が、昨今どこかで話題になっている「意識高い系」に対する根底的な批判になっていたりするわけです。 ・・