世論力学 ガラム理論 入門(南国科学通信第9回「多数決の秘められた力」への数学的補遺) Posted 2018年7月28日 by 全卓樹 ここではまず(1)で、南国科学通信の第9回エッセイ「多数決の秘められた力」に紹介されたガラム模型の基本形である r = 3でエージェント2タイプの場合の詳述を行う。 加えて(2)、(3)において、モデルのより進んだ取り扱いも解説する。 (1)固定票型の臨界値 二つの状態1(賛成)と0(反対)をとることのできるエージェントが N 人いる系を考える。N は非常に大きいとする。 系はとびとびの時間 t = 0, 1, 2, … ごとに状態が変化できるとする。時間 t から t+1 へのアップデートは次のように行われる: * 系は r 人のエージェントからなるグループにランダムに分割される。 * グループ内 r 人での意見の多数決をとって、各エージェントは新状態
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