図3は、1979年から1998年までの高自然放射線地域と対照地域の男性、および女性の死亡率を、年齢をパラメータとしてプロットしたものです。 上段のa)には、全死亡率を、1,000人に対する相対値として示します。同図から明らかなように、男女により差異はありますが、高自然放射線地域と対照地域での死亡率に有意な差はありません。下段のb)には、がんによる死亡率を、100,000人に対する相対値として示しています。この場合にも男女による差異はありますが、高自然放射線地域と対照地域でのがんによる死亡率に有意な差は見られません。 私たちは、高自然放射線地域に住み人々の生涯線量を推定して、その単位線量あたりの過剰相対リスクを計算しました。その結果を簡単にまとめると、白血病、および固形がんともに生涯線量との相関はまったく認められないということです。 それではがん以外の場合にはどうでしょうか。図4は、がん以外