建国以来、保守とリベラルの対立でダイナミックな社会変革を遂げてきたアメリカ。人種や移民、ジェンダー、LGBTの平等化、多様化に向けた運動が、社会を動かしてきました。トランプ政権下の現在も、移民の受け入れやセクシャル・ハラスメント、同性婚の扱いなどをめぐり、議論と衝突が生じています。このようなアメリカの社会運動の歴史と現在を一望にする2月刊『アメリカの社会変革――人種・移民・ジェンダー・LGBT』より、「はじめに」を公開いたします。 アメリカはなぜ著しく動的な社会なのか? 社会が変わっていく力、あるいは変えていく力はどこから出てくるのか? ―― 本書の出発点となった問題意識である。 革新的テクノロジーは、言うまでもなく社会変化の重要な原動力だ。しかし、人々が押 し進めるさまざまな社会運動もまた社会変化の力である。可変力のある社会は、人々に活 力や能動的姿勢を与える。可変力の少ない社会は、閉塞
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