鹿児島県・奄美大島のイシカワガエル 鹿児島県・奄美大島。しんと静まりかえった夜の森に「キョーッ」という鳥のような甲高い声が響く。鳴き声の主は、求愛活動真っ盛りの県の天然記念物イシカワガエルだ。雄が雌の気をひこうと、左右ののどを大きく膨らませて発声している。繁殖は1月から始まり初夏まで続く。 体長約10センチ。奄美大島と沖縄本島だけに生息し、特に奄美のものは鮮やかな黄緑色に黒や金の斑紋を持ち、黄金の滴を落としたような外観から「日本一美しいカエル」とも称される。森林開発などで数が減り、環境省は絶滅危惧(きぐ)B類に分類している。