奄美島唄の多くは、「薩摩藩時代に封建制度の圧迫と脅威とに苦しんだ彼ら被征服者としての島民が、その遺る瀬なき哀愁の情を訴えた血と涙の記録」であり、「島民の生ける唯一の忍苦の歴史」である。那覇世から大和世、大和世からアメリカ世、六百年余の圧政にあえぎながら、殆どすべて名もなき民によって遺された四千とも五千ともいわれる島唄の言霊世界―『奄美大島民謡大観』(昭和八年)『奄美民謡大観』(改訂増補版昭和四十一年) 文 英吉著はまさにその先駆的業績といえよう。現代文に改めました。 奄美の島唄 −歴史的・民俗学的・言語学的・芸術的価値− photo by Ryo 『奄美大島民謡大観』 文 英吉著 序 文 わが奄美大島に誇るべきものが一つある。それは哀切極まりなきその民謡である。奄美大島の民謡はただ単にこの島の郷土芸術であるばかりでなく、概してわが日本の豊富なる郷土芸術のなかでも最も特色的なものの一つである
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