『ウルトラマン』には、確かに子どもたちに自虐史観(東京裁判史観)を植え付けようという意図のある作品があった。が、それは(これまでさんざん検討してきたように)佐々木守と実相寺昭雄コンビが作ったもので、金城哲夫は全く関与していない。むしろ金城は、佐々木/実相寺のそうした動きに、秘かな反撃を加えていた痕跡があることもすでに見てきた通りだ。 では『ウルトラセブン』はどうだろうか? 『ウルトラセブン』にも、自虐史観につながる作品はあったのだろうか? 自虐史観というのは簡単に言えば、かつて侵略戦争をおこした日本は愚かな犯罪国家だ、という歴史観のことだ。現在の日本政府はこれを肯定する「村山談話」を認めているので、日本は国として自虐史観を持っていることになる。 日本は侵略国家・・・。 そう聞いて、『ウルトラセブン』を一通りみたことがある人が真っ先に思い浮かべるのが第42話「ノンマルトの使者」だろう。 劇中
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