――ジョーさんはアメリカでミュージシャン、プロデューサーとして活躍されていたわけですが、そもそも、 何がきっかけで自然の音に目覚めたのですか? 12、3年ほど前に、 アメリカの国立公園の自然の音を使った仕事を手伝っていたことがあるんです。そのころはただ漫然といろんな音を録っていましたね。 それがある日、ハワイの波の音だったと思いますが、それを聞いていると「完全に美しい。パーフェクトだ」と思ったんです。 いままで、音楽を聴いてそんなことを思ったことがなかったんですね。 そのとき自然の音というのが「世界でもっとも美しい音」だということに気付きました。 ――そこから、現在のスタイルを確立するまでは、どのような経緯だったのでしょうか。 そうですね、まず最初に出した「川へ帰ろう/四万十川」という作品は、音楽と自然の音が半々で入っている作品でしたが、 次に出した奄美大島の自然の音をテーマにした作品