米国防総省が、重量約十五トンの地下貫通型大型爆弾(MOP)の開発を急いでいる。米軍が持つ通常兵器(非核兵器)の中では最大となり、従来型の約十倍の破壊力を持つとされる。モレル国防総省報道官は今月七日の記者会見で「数カ月で配備可能」との見通しを強調。米軍は、二〇〇三年のイラク戦争直前にも新型爆弾の実験を実施しており、米メディアで、MOP開発とイランの核施設に対する攻撃計画との関連が取りざたされるなど、波紋を広げている。 (ワシントン・嶋田昭浩) 米ABCテレビは六日、国防総省が、MOP開発を急ぐため他の事業から予算を振り向けるよう議会に了承を要請し、承認されたと報道した。地下約六十メートルの施設への攻撃を想定して設計されたMOPについて、北朝鮮を担当する米太平洋軍と、イランを受け持つ中央軍が、緊急配備の必要性を主張しているという。同テレビは特に、イランの核施設に対する攻撃に適した兵器だと指摘し