那覇発羽田行き全日空140便(ボーイング737-700型、乗員乗客117人)が今月6日、浜松市の南約43キロの約1万2500メートルを飛行中に約1900メートル急降下したトラブルで、機体は当時、ほぼ上下逆の背面状態になったまま落下していたことが28日、分かった。国土交通省運輸安全委員会の後藤昇弘委員長が定例会見で明らかにした。 安全委がフライトレコーダー(飛行記録装置)などを解析したところ、機体は最大で左に約131.7度傾きながら、下向きに最大35度の角度で降下していったことが判明。当時は基準のマッハ0.82を超える0.828の速度が出ており、加速度も制限値(地上の重力の2.5倍)を超える2.68倍。副操縦士が機体の姿勢を戻した時、機首は急降下前とはほぼ逆向きだった。 このトラブルでは客室乗務員2人が軽傷、乗客にけが人はなかった。後藤委員長は「ほとんどの乗客は着席し、シートベルトをしていた