新たな万能細胞とされる「STAP細胞」の論文をめぐる不正問題で、論文の疑惑を最初に指摘したのは、インターネットの検証サイトだった。その後、理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダー(30)の博士論文に疑いの目を向けたのもツイッターで、新聞やテレビが後追いした。こうした構図が広がる背景には、ネット上の言論空間が進化し、誰でも検証に参加できるようになったことがある。(SANKEI EXPRESS)異分野 「他の研究室で再現できるか」「ヒト細胞でも作製できるか」。理研が論文を発表した1月29日、海外の検証サイトに早速、投稿された内容だ。 サイトの名前は「PubPeer(パブピアー)」。匿名で投稿できるのが特徴で、開設者は不明。一連の騒動はここでの指摘が発端となった。 「論文検証は特権的な作業ではなくなった」。研究倫理に詳しい八代嘉美・京都大特定准教授は「検証サイトには、幹細胞生物学以外にも物理