「映像事業の環境は厳しい。来期以降、事業構造の転換なくして成長はない」--ニコンの伊藤純一副社長は、6日に行った2014年3月期の第3四半期決算の説明会でこう述べた。 ニコンは、通期のレンズ交換式デジカメ(一眼レフとミラーレス一眼の総称)の販売台数計画を620万台から前期比14%減となる600万台に下方修正。期初時点では前期比1.7%増の710万台を計画しており、台数計画の下方修正は第1四半期の決算発表以降3度目だ。 初の前年割れ 一眼レフは高い利益率を誇り、ニコンのデジカメ事業の利益の大半を稼ぐ収益柱だ。これまで世界の一眼レフ市場は、不況下でも高成長を続けてきた。その一眼レフを中心としたレンズ交換式市場が、13年は販売開始以来初の前年割れとなった。 日本の主要メーカー全ての数字を集計しているカメラ映像機器工業会の統計によると、13年のレンズ交換式の世界総出荷台数は15%減となる1713万