最近日本列島改造論が日刊工業新聞によって復刻販売された。 50年前に田中角栄によって発刊された本著はこれからの国家のあり方がどうなっていくべきかというビジョンをあらゆる角度から記載している。 まず内容について簡単に要約した上で、今の時代と答え合わせしてみたい。 日本列島改造論で描かれた内容日本列島改造論は、高度成長の中で生じた都市部の過密問題及び農村部の過疎問題、公害問題等を背景として、これらを同時に解決する政策の方向性を打ち出している。また、こうした経済成長に伴う社会の歪みを踏まえ、これからは「成長追求型」ではなく「成長活用型」の経済を目指すとして、社会福祉政策の充実や、国際社会での地位向上なども掲げている。 具体的には 工業地帯の地方都市整備による人口の地域分散化 新幹線網や道路網の整備による移動圏の拡大 工場への公害防止装置設置の義務付け 電力需要の増加に対して公害を低減する原発の設
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