(2012年9月3日付 英フィナンシャル・タイムズ紙) どんなに大きな投資バブルも、いつかは自ずと調整する。自律調整が起きた時は、考えを変える時だ。問題のバブル、すなわち米国の住宅市場のバブルの崩壊が世界の金融システム全体を崩壊させかけた場合には、特に思考の転換が重要になる。 バブル後の米国の住宅市場の調整は、ようやく終わりを迎えたように見える。調整終了は住宅価格に表れている。今週発表されたケース・シラー住宅価格指数の最新値は、20都市の住宅価格動向を示す指数が前年比で上昇したことを示していた。 バブル後の調整がやっと終わり、反転の兆し ケース・シラー指数はこれまでに何度か見掛け倒しの回復を示したことがあるが、今回は他のデータもそれを裏付けている。市場の活動は上向いている。住宅の供給は、売れ残った在庫物件を売り切るのにかかる月数という最も一般的な定義で見た場合、しっかり抑制されている。 住