環太平洋経済連携協定(TPP)交渉に参加している日米など12か国が、音楽や小説の著作権の保護期間を70年に統一することで合意する見通しになった。 新薬を開発した企業が市場を独占できる「データ保護期間」は、先進国は10年程度、新興国は5年以下と、新興国側に配慮した案で決着する見込みだ。難航分野の一つである知的財産権分野の交渉にめどがつき、TPP交渉全体が妥結へ向けてさらに前進する。 日米それぞれの交渉関係者が明らかにした。 ベトナムで12〜15日の日程で始まったTPP首席交渉官会合で、知的財産分野の合意内容を確認し、19、20日にシンガポールで開かれる閣僚会合に報告する。 著作権の保護期間について、交渉参加12か国のうち、日本やカナダなど6か国は原則、作家や作者の死後50年としており、米国など5か国は70年、メキシコは100年と定めている。