名古屋大学(名大)は7月9日、「ウィック」と呼ばれる多孔質体で生じる毛細管現象をポンプの駆動力に利用することで、電力を使用せずに半永久的に熱を輸送できる技術の「ループヒートパイプ技術」を用いて、電力を用いずに10kW以上もの熱を2.5m先まで輸送することに成功したと発表した。 同成果は、名大大学院 工学研究科の長野方星教授、同・渡邉紀志特任准教授、同・上野藍講師、同・Shawn Somers-Neal大学院生らの研究チームによるもの。詳細は、熱および質量移動に関する全般を扱う学術誌「International Journal of Heat and Mass Transfer」に掲載された。 開発された10kWループヒートパイプの外観(出所:名大プレスリリースPDF) 焼却炉の廃熱でプールの水を温水にするなどの施設が全国各地にあるなど、廃熱利用は行われているものの、地球の温暖化を考慮すれば
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