先日図書館で、松下竜一・未刊行著作集5『平和・反原発の方向』(2009年)という本を見つけた。 松下竜一氏の本は、以前『狼煙を見よ――東アジア反日武装戦線“狼”部隊』(1987年)や『怒りていう、逃亡には非ず――日本赤軍コマンド泉水博の流転』(1993年)を読んだことがあり、古本屋で『暗闇の思想を』(現代教養文庫)という本も買っていた(未読だが)。 Wikipediaを見ると、松下竜一氏(1937−2004)は、もともと大分県で豆腐屋をしていた人で、「朝日新聞の短歌欄に投稿し、歌集『豆腐屋の四季』を自家出版」。これが評判を呼び、「翌年1969年4月に公刊、ドラマ化もされた」らしい。その後、豆腐屋をやめて、「反公害・反開発運動」に自ら関わりつつ、数々のノンフィクション作品を発表してきたとのこと。 私は氏の著作や活動のごく一部しか知らないが、基本的には生活者・地域住民の立場から、地域の環境や人