4年ほど前に、僕たちが研究開発している個人用知的移動体ATを、アメリカのMITのある教授に見せたときにこう言われた。 「これはアナザー・セグウェイ(要するに、セグウェイの二番煎じという意味)か」 それに対して、僕は、ATとセグウェイの違い(立ち乗り用から座り乗り用への変形機能、無線による連携協調走行機能など)を説明した後で、「これはセグウェイではない。ATという新しい乗り物だ」と言った。 確かに、セグウェイに影響を受けたことは間違いない。 しかし、僕たちはセグウェイの先にあるものを作ろうとしているのであり、アナザー・セグウェイと呼ばれるようなものを作っているのではない。 しかし、トヨタが先日発表したウィングレットという乗り物は、アナザー・セグウェイとしか言いようがない。 「自分たちはセグウェイをより小さく作れます」ということを誇示したいためにこれを作ったのだろうか。 セグウェイと違って体重