旧海軍無線電信所船橋送信所から各地方長官宛て打電された電文の写し。電文は防衛省防衛研究所に収蔵されている=東京都千代田区で 関東大震災では「朝鮮人が井戸に毒を入れた」などの流言が広まり、地域住民でつくる自警団などが朝鮮人を虐殺した。犠牲者は、大震災の死者・行方不明者約10万5000人のうち1~数%とされている。100年後の今も災害時にネット上に広がるデマや流言はなぜなくならないのか。対策とともに考えた。 【写真特集】毎年9月1日に開催される朝鮮人追悼式典の様子 太平洋戦争の開戦を指示した電文「ニイタカヤマノボレ1208」を送信したことで知られ、のちに解体された千葉県船橋市の旧海軍無線電信所船橋送信所は、関東大震災の直後、全国に誤った情報を打電した。 <東京付近の震災を利用し、朝鮮人は各地に放火し、不逞の目的を遂行せんとし、現に東京市内において爆弾を所持し、石油を注ぎて放火するものあり。(中