11月28日、藤岡好明の引退が発表された。 ホークス、ファイターズ、ベイスターズの3球団を渡り歩き、主にリリーフを務めた。サイドスローに近いフォームで右腕をしならせ、15年間で337試合に登板した。キャリアもキャラクターも華々しくはなかったが、いつも微笑んでいるかのような目元が印象的な選手だった。 藤岡のことを想うとき、かつて目にした、あるコラムが脳裏に甦る。 その書き手は2017年5月、ベイスターズ移籍後はじめての勝利を手にした2日後にファーム降格となった藤岡の心境に思いを馳せていた。そして、ベイスターズをよく知る友人が発したという「藤岡なら、きっと顔色一つ変えずに、横須賀に行っただろうよ」「あれは地獄を知ってる人間の笑顔だ」との言葉を引く。 苦笑しながら、回答を拒むことがあった そんな記述をよく覚えているのは、筆者が偶然にも実際の様子を見ていたからだ。登録抹消前日の5月24日、ドラゴン
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