30歳を迎え、選手会長にも就任。名実ともにソフトバンクの中心となった松田宣浩は、率先してチーム内の競争に飛び込む気合を見せた。 「あれはなんていうか、ぼそっと言っただけなんですけどね」 昨年11月にソフトバンクの新選手会長に就任した松田宣浩は、目をぱちぱちと瞬かせながら、バツが悪そうにつぶやいた。 12月の選手総会で松田は、球団に対して苦言とも取れる発言をしていたのだ。 「(自分たちが)優勝できなかったのが一番悪いですけど、生え抜き選手のモチベーションの意味でもバランスを考えてほしいです」 この言葉が指しているもの。それは、言うまでもなく球団が敢行した大補強だ。 2年総額9億円プラス出来高払いで契約を結んだ李大浩を筆頭に、スタンリッジ、ウルフ、サファテと日本で実績を挙げた外国人選手を軒並み獲得。国内選手もFAの中田賢一と鶴岡慎也を口説き落とした。その他にも、メジャー再挑戦のため'13年に渡