富士通は27日午後、不振のパソコン(PC)事業の再生に向け、PC世界最大手の中国レノボ・グループと事業統合する方針を正式に発表した。レノボが過半を出資する合弁会社を設立。部品の共同調達で生産コストを削減し、PC事業の競争力を高める。 富士通のPC事業は1981年の「FM―8」から35年続き、FMシリーズとして国内だけでなく海外にも浸透している。このため、レノボとの事業統合後、現在のブランド「FMV」を残すとみられる。 スマートフォンの普及によるPC市場縮小を背景に、富士通のPC販売は不振に陥っている。同社は当初、東芝、ソニーのPC部門が独立した「VAIO」の3社で事業統合を目指したが、製造拠点の統廃合などで折り合えず、破談となった。