〈メディア激変192〉法と安全―1 きしむ著作権2011年1月21日17時52分 印刷 ソーシャルブックマーク 「権利と利用のバランスがとれた仕組みが必要」と語る福井健策さん=東京都港区 レストランでおいしそうな料理が運ばれてきた。記念に、と携帯電話で写真を撮り、写真共有サイトやブログで公開する。今や珍しいことでもない。ただ、「撮影禁止」の表示がある店でやるとトラブルにつながる。料理の見た目には「著作権」があるから――。 「実用品である料理の外観は、原則的には著作物ではない。だが、当然のように著作権が持ち出され、言われた方も『怖いらしい、やめておこう』と受け入れ、既成事実化してしまう。いわば疑似著作権が広がっている」。コンテンツと著作権の問題に詳しい弁護士の福井健策さん(45)は、法律の枠を超えて、情報の囲い込みが広がる現状をそう説明する。 背景にあるのは、著作権に対するこれまでにない関心