ライブドアによるニッポン放送買収騒動を契機に、インターネットとテレビ(マスメディア)の関係が改めて議論されています。2004年のインターネット広告費がラジオ広告費を上回ったというニュースを聞くと[1]、広告主にとってインターネットがマスと同列の存在となりつつあるという印象を受けます。実際、1カ月に何百万というアクセスがある有力サイトの場合、消費者へのリーチ(広告メッセージの到達範囲)の点で雑誌やラジオと比べ遜色ないといえるでしょう。 では、インターネットはマスメディアになれるのか? これを考える上で興味深い議論を紹介しましょう[2]。ゲーム理論には「共通知識」(common knowledge)という概念があります。これは、お互いにあることを知っていることをお互いに知っており、そのことをさらにお互いに知っている(無限の繰り返し)…ということです。Eメールなどで共通知識を成立させるのが難しい
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