水が豊かということは、海の幸が豊富ということ。海に囲まれ、北から南下するリマン海流と呼ばれる寒流と南から北上する対馬海流とよばれる暖流が交差する位置にある佐渡は絶えず豊富な種類の魚が回遊しており、佐渡沖は日本でも有数の漁場と言われる。
山々に囲まれた渓流沿いにひっそりと佇む一軒宿。すぐ目の前には清流守門川が流れ、そこに架けられた一本の吊り橋と水車が出迎えてくれ、どこか懐かしい故郷のような風景が広がっていた。周りにあるのは自然だけ。そんな秘境の宿で堪能する温泉は、優しく肌に吸い付くような感触で源泉の濃厚さを感じられる。長く浸かっていられるのでよく温まるのも嬉しい。露天風呂で白く染まる絶景に囲まれ雪見酒を愉しんでいたら、その心地良さにふっと喜びがこみ上げてきた。 この季節の嵐渓荘で味わう料理は、普段はほとんど口にすることの出来ない珍しい絶品料理ばかり。清水で育った鯉のあらいは驚くほど臭みはなく身もしまり、その味は絶妙。寒い季節にぴったりのタヌキ鍋で体を中から温め、山里ならではの天然湧水と豊かな食材に舌鼓を打とう。
そよ風に背中を押されるように訪れた温泉地で、老舗という名にふさわしい宿を見つけた。歴史と風格を感じる古風な木造の佇まいは、心の奥底にほっと温かさを与えてくれる。古き時代の面影を残す館内に身を置くだけで、日常がどこかに消えてしまいそうだ。趣溢れる客室で旅装を解いた後は、自慢の岩風呂で歴史ある名湯を浴びる。ぬるめの温泉が体にじわりと染み込んでゆき、疲れが湯にとけ出していくようだ。静けさと落ち着きにそっと包まれて、癒しのホスピタリティが心に響く夢心地の別世界。ゆるりと流れる時の中で大人の贅沢な休日を。 古くより湯治場として栄えてきた下部温泉の良質な湯を、3種類の湯処で堪能できる。岩盤を削って造られた岩風呂では湯温30℃の源泉が岩盤から湧出されており、ぬるめの湯が体を心地よく包み込む。大浴場や貸切露天ではまた違った源泉の湯が注がれており、温度の違う湯を愉しめる。
武田の里と称される山梨には様々な魅力があり、訪ね処が満載だ。清水屋旅館を拠点とし、様々なところへ出かけて行ける楽しみがこの地にはある。気兼ねなく過ごせる事を望む旅行者にはおすすめの旅館である。
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