ゲームは、今も昔も東大生に馴染み深い娯楽のひとつだ。多くの学生が、ゲームをプレイした経験を持っているだろう。今回は、少し違った視点でゲームを見てみよう。東京大学でゲームを研究する、馬場章教授に話を聞いた。 馬場章・東京大学院情報学環教授(講義の最終回に着ていく予定のTシャツとともに) 「現代のオタクはイノベーターだ」。そう語るのは、馬場章教授(情報学環)。もともとは歴史資料のデジタル化といったデジタルアーカイブを専門にしていたが、2003年を境にデジタルゲーム研究に取り組んでいる。 馬場教授は、前期教養学部生向けの講義として、「情報メディア伝達論」を夏学期に開講している。この授業の目標は、何よりもまず、「ゲームの面白さを伝えることにある」と話す。「デジタルゲームの現在までの到達点を確認し、その特徴を整理して、今後の発展の方向を探る」(初回授業資料より)ことを掲げ、「ゲームを科学する」とはど