140字以内の「つぶやき」を流すインターネット上のサービス、ツイッターを使い始めて4カ月が過ぎた。最大の魅力は読者とダイレクトにつながれることだ。記事やつぶやきに対する反応をすぐに知ることができる▲双方向のやり取りから新しい視点を得ることも多く、良質のネットワークが広がる。いたずらにネットを敵視する声もまだまだ多いが、メディアを巡る環境は確実に変わった。それも良い方向に。今年もこの流れは止まらないだろう。【石戸諭】
過激な性描写がある漫画の販売規制を強化する東京都の改正青少年健全育成条例に関連し、石原慎太郎知事は17日の定例記者会見で、72年発行の自著「真実の性教育」(光文社)に「いかなる書物も子供を犯罪や非行に教唆することはない」などと記述していたことを指摘され、「そのころ私は間違っていた」と述べた。「変態を是認するような本は、あのころあまりなかった」と釈明し、条例改正の正当性を強調した。 石原知事は、規制対象となる性的な漫画について「世の中に変態ってやっぱりいるからね、気の毒な人でDNAが狂ってて。読んだり、描いたりにエクスタシーを感じるのは結構。子供にさらさないように処置しただけ」と述べた。 また、中年男性の少女愛を描いたナボコフの小説「ロリータ」(55年)を例に挙げ、「当時ショッキングだったけど、あの程度なら叙述の美しさもある」とし、少女強姦(ごうかん)などを描いた現代の漫画に対しては「何の役
漫画やアニメなどの性表現をめぐり、東京都が条例の改正案を提出している。6月の定例都議会で否決された改正案を修正して出し直した。 修正前の改正案では、18歳未満として描かれた漫画やアニメなどに登場するキャラクターを「非実在青少年」の造語で定義した。そして、その非実在青少年による過度な性的行為を描いた漫画やアニメを子供に売ったり、見せたりしないよう関係業界に区分陳列するなどの自主規制を求めるという内容だった。 この中には、児童ポルノについて、「何人もみだりに所持しない責務を有する」との規定もあった。 しかし、6月の定例会では「表現の自由を侵すおそれがある」として否決された。そこで、都は「あいまいと批判された条文をより明確化した」として、改正案を修正のうえ再提出した。 問題となる描写の「まん延抑止」を都民に努力義務として課した規定が削除され、児童ポルノを所持しない責務については、「根絶への自主的
ある著名人のジャーナリスト論に「民の視点」「権力の監視」「志」が大事だと書かれている。しかし現代の問題は、民と権力の二項対立でとらえられるほど単純ではない▲複雑な問題で大事なのは、リスク評価、費用対効果、対策が新たなリスクを生まないか--を分析する力だ。市場を敵視したり、少年犯罪や化学物質など過小なリスクを大げさに報道することが「民の視点」なんていいかげんだ。冷静な分析が結果として公益につながる、と思う。【石戸諭】
◇背景に自己承認の要求 代替医療として知られる「ホメオパシー」にまつわる事件が、このところ立て続けに起きている。 そもそもの発端は、本年5月に、ホメオパシー治療で乳児が死亡した事件の訴訟が山口地裁で起こされたことだった。助産師のアドバイスで一般に使用されるビタミンKを乳児に投与せず、ホメオパシーのレメディー(砂糖玉)のみ投与したため、乳児がビタミンK欠乏性出血症で死亡したというものだ。 このほかにも、やはり本年、東京都国立市に住む40代の女性が、進行した悪性リンパ腫の治療をホメオパス(施術者)にゆだねて病院を受診せず、そのまま死亡するという事件もあった。 これらの事件をきっかけとして、まずネット上でホメオパシーへの批判や告発が急速に広がり、マスコミでも次第にその危険性が報道されるようになった。 ホメオパシーとは、約200年前にドイツの医師ハーネマンによって創始された治療法である。ある症状を
ホメオパシーについて書いたコラムに、読者から建設的なコメントを多くいただき、朝日新聞のツイッターにも取り上げられました。みなさま、ありがとうございます。すべて読んで、こう思いました▲マスコミがよくて、インターネットだからダメなんて時代は終わった、と。媒体を問わずダメなものはダメです。そこで一つお願い。良い記事に称賛と要望を、変な記事には建設的な批判を。相互対話で磨きあう新聞と読者の関係はまだまだ可能です。【石戸諭】
1対1の決闘をしたとして、武南署は14日、高校1年の戸田市の少年(15)ら3人を決闘容疑でさいたま地検に書類送検した。少年らは「(所属する不良グループの)勢力拡大のためにやった」と供述しているという。県警によると、決闘罪が制定された1889(明治22)年以降、県内での適用は確認できず、極めて異例としている。 他に書類送検されたのは、川口市の土木作業員(15)と名古屋市の高校1年の少年(16)。 容疑は、昨年12月6日午後3時すぎ、川口市藤兵衛新田の綾瀬川河川敷で、事前に約束した上で決闘をしたなどとしている。 武南署によると、当時、戸田市の少年は、戸田市内の中学3年、名古屋市の少年は川口市内の中学3年で、別々の不良グループのリーダーだった。土木作業員の仲介で「勝った方が相手グループを配下に置く」との条件で決闘したという。2人は薬指の骨を折るなどのけがをした。 決闘容疑を適用した理由について武
18歳未満を被写体にした写真や映像などの児童ポルノの根絶を目指し、政府は今月末をめどに、掲載したホームページへのアクセスを遮断する「ブロッキング(閲覧防止措置)」を柱とした総合対策をまとめる。海外だけでなく、国内のサイトも対象とするなど異例の取り組み。憲法が保障する通信の秘密を侵害する恐れがあり、「劇薬」の導入には慎重論も根強い。課題を検証した。【内藤陽、臺宏士】 ●「民間主体」が重要 警察庁と連携して悪質画像を検知し、削除要請を行っている違法・有害情報の通報窓口「インターネット・ホットラインセンター」。09年に寄せられた情報は4486件で、前年(1864件)の2・4倍に増えた。国分明男センター長は「ネット上の児童ポルノ画像は、一度出てしまえばコピーされ続けて完全には消すことができず、被害者の心理的負担は相当なもの。ブロッキングは有効な対策の一つだ」と訴える。 今回の総合対策の目玉となるI
組閣を終え、会見する菅直人首相(左)と(奥左から)官房長官に就任する仙谷由人氏、官房副長官に就任する古川元久氏、福山哲郎氏、官房副長官に留任する滝野欣弥氏=首相官邸で2010年6月8日午後5時13分、森田剛史撮影 菅直人新首相は8日夕、就任にあたっての記者会見を行った。会見の内容は次の通り。 ◇ 今夕、天皇陛下の親任をいただいたのち、正式に内閣総理大臣に就任することになりました菅直人でございます。国民のみなさんに就任にあたって私の基本的な考え方を申し上げたいと思います。 私は政治の役割というのは国民が不幸になる要素、あるいは世界の人々が不幸になる要素をいかに少なくしていくのか、最小不幸の社会を作ることにあると考えております。もちろん大きな幸福を求めることは重要でありますが、それは例えば恋愛とか、あるいは自分の好きな絵を描くとか、そういうところにはあんまり政治が関与すべきではなくて、逆に貧困
子供の性的行為を過度に描いた漫画を規制する「都青少年健全育成条例改正案」について、都議会総務委員会は18日、賛成と反対2人ずつの学識経験者を参考人として呼び、意見を聞いた。賛成派は「子供の性の倫理観を曲げないため販売上の年齢制限は必要」、反対派は「表現規制となる恐れがある」とそれぞれ主張した。今後、6月議会へ向けた各会派の対応が注目される。【真野森作】 ◇賛成派 未成年の性の相談に対応してきた赤枝恒雄・赤枝六本木診療所院長は「夜の六本木を見てもらえば、子供たちがいかに危険な遊びをしているか分かる」と断言。「性の知識は個人差が大きく、不特定多数に情報が流れると弊害が大きい。漫画やビデオに刺激されて男の子が行動に移し、女の子が被害者になる」と訴え、改正案の必要性を訴えた。 改正案の基になった都青少年問題協議会の答申に携わった前田雅英首都大教授(刑法)も賛成の立場で意見を述べた。「条文には分かり
東京都の都青少年健全育成条例の改正案が議論されている。児童を性的対象にした作品を子供に見せてはならないのは当然だが、「実在しない青少年」の規制は表現の自由の制約につながるという批判は強い。都議会での論議や出版業界の取り組みから、改正案の問題点を検証した。【臺宏士、内藤陽】 ●「非実在青少年」に? 論議が続いている都青少年健全育成条例改正案は、今年1月の都議や学識者らで構成される「都青少年問題協議会」(会長・石原慎太郎知事)による答申を受けて同2月、都議会に提出された。答申は「デジタルメディアの発展は、児童を性的対象とする風潮を助長している面がある」とし、「児童を性的対象とする悪質な漫画等は、容易に青少年自身の目に触れるような状況下では、年齢にふさわしくない性行動を取るなど健全な育成が阻害されるおそれが高い」と明記した。 改正案では服装や学年などによって18歳未満に見える漫画のキャラクターな
◇作家ら反対運動開始 東京都は18歳未満を対象にした児童ポルノの規制強化のため、今月30日に開かれる本議会で「都青少年健全育成条例」の改正を目指している。改正案には実在する児童ではない漫画やアニメ、ゲームのキャラクターを想定した「非実在青少年」への規制や、ただ画像や図版を持っている行為を規制する「単純所持」規定が盛り込まれている。これに対し漫画、アニメ、ゲーム、出版などの業界関係者は、表現の自由を阻害する恐れがあるとして反対運動を始めた。18日に開かれる総務委員会の動向が注目される。【内藤麻里子、臺宏士】 ◇児童ポルノ根絶を狙い 条例改正案で「非実在青少年」とは、「年齢又(また)は服装、所持品、学年、背景その他の人の年齢を想起させる事項の表示又は音声による描写から十八歳未満として表現されていると認識されるもの」をいう。このうち「強姦(ごうかん)等著しく社会規範に反する行為を肯定的に描写した
西武・岸がドラフト1位左腕・菊池に「ボンバーマン禁止令」を出した。今季から投手陣の中で携帯用ゲーム機「ニンテンドーDS」のアクションゲーム「ボンバーマン」の通信対戦が大流行。石井一が中心となって「ボンバーマンTシャツ」を作製したほどだ。 しかし、岸は菊池の“参戦”に「絶対にやめた方がいい。自信をなくしますから」。同じ東北出身として、かわいい後輩を思えばこその一言だ。横綱級の腕前を持つ涌井、小野寺を筆頭に、大関級が石井一、岸とチーム内ではゲームの達人がゾロゾロ。負けず嫌いの菊池が対戦すれば、自信をなくして本業の野球に影響してしまう恐れがある。まずはゲームをやるよりも練習をしっかりやれ、というアドバイスも込められている。岸は「東北人はおとなしい人が多い。もし何か聞いてくれば教えます」とどこまでも心強かった。(スポニチ)
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