緑内障の原因は本当に“眼圧”だけなのか まずは、緑内障の正体について考えましょう。 正直に言えば、答えはまだ分かっていません。「そんなことはないだろう、いつも“眼圧が高いから”などと言われ、多くの薬を出されていたのに」という声が聞こえてきそうです。 そうですね、私も眼科医として最初に緑内障を勉強したときには、常に目の圧である眼圧を測定して、治療効果があったかどうかを判断していました。以前から現在に至るまで、「緑内障とは、眼圧が上昇するため、視野や視力に異常の起こる病気である」と信じられてきています。 そもそも“目安の数値”が日本人に合わせたものではない 長い経験で分かってきたことは、眼圧が高いと、視神経という「見るための脳神経」が障害される傾向があるのは間違いないということです。ただ、患者それぞれに、どの程度の眼圧なら視神経の障害を止められるかは、非常に難しい課題なのです。 また目安として