大阪で親しまれてきたアイスコーヒーを指す「冷(れい)コー」という言葉がほとんど聞かれなくなった。大阪市中心部で、道行く人たちに聞くと、2割以上が知らず、7割が知っているものの使っていなかった。夏だけでなく季節を問わずに楽しめる喫茶店の定番メニューだが、バブル経済の時代以降、喫茶店が激減する中、アイスコーヒーに取って代わられたとみられ、死語になりつつある。 (張英壽) 全然意味分からない 「全然意味が分からないし、聞いたこともない。(言葉が)短いという良さはあるけど、アイスコーヒーのほうがいいのでは」 「『冷コー』を知っているか」-。大阪・ミナミ(大阪市中央区)で昨年11月、20~60代の30人に質問したところ、最初に応じた大阪市阿倍野区の男性会社員(26)はこう打ち明けた。 アンケートでは「冷コー」を知っていれば「今も使うのか」とも質問。結果は「知らない、はっきりとわからない」が7人(23