福島第一原発の放射能漏れ事故を受けて土壌汚染の除去実験を行っていた農林水産省は14日、放射性セシウムを吸収するとされていたヒマワリには「ほとんど効果がない」との実験結果を発表した。 表土を削り取る手法には効果があったものの、大量に発生する汚染土をどう処分するか、課題が残る形だ。 実験は今年5月から福島県飯舘村などの農地計約70アールで、〈1〉表土を削り取る〈2〉水でかくはんし、流す〈3〉表土と地中の土壌を入れ替える〈4〉ヒマワリなど植物に吸収させる――の4種で実施した。 このうち、最も効果が薄かったのが〈4〉で、5月に種をまき、8月に開花したヒマワリの場合、土壌1平方メートル当たり約107万ベクレル含まれていた放射性セシウムのうち、吸収できたのは約2000分の1の520ベクレルにとどまった。 一方、表土の削り取りでは、地表から深さ約4センチまで除去した場合、同セシウムの地表の濃度は25%に