本家の円谷プロとタイに住む愛弟子の間で争われていたウルトラマンの海外利用権をめぐる裁判闘争に終止符が打たれる見込みが出てきた。日本、タイなどを舞台に実に14年間も国際裁判が続いていたが、ここにきて当事者のタイ人が過去、がっぽり“和解金”をせしめていたという事実が発覚、一気に決着へと動き出したのだ。 ウルトラマンの海外利用権を巡り、タイ人の実業家、ソンポート・センゲンチャイ氏(71)ら関係者と、日本の円谷プロ側との間で繰り広げられていた訴訟バトル。 発端は1960年代に日本の東宝撮影所に留学し、ウルトラマンの生みの親である故・円谷英二氏と親交を深めたソンポート氏が、タイに帰国後、ウルトラマンが猿神ハヌマーンと共演する映画を発表。「円谷プロ社長からウルトラマンシリーズの海外利用権を譲渡される契約を交わした」と主張し、95年に契約書を公表したことに始まる。 ドル箱の海外市場をソンポート氏に