タグ

2010年11月16日のブックマーク (3件)

  • 優れた音楽産業論:津田大介・牧村憲一『未来型サバイバル音楽論』

    いま早稲田大学で経済学研究(文化経済学)の講義を今年限定で行っている。前回は、ニコニコ生動画で津田大介さんの司会の番組に出たときの様子を講義で流した。ニコニコ生動画を講義で流すのはあまりないのかもしれない。自宅に帰ってTwitterをみたらその津田さんの新刊が評判のようである。立ち読みして驚いたのは、これはすぐれた産業論であり、サブカルチャーを経済的視点で扱った稀有な書だということだ。 まず世界的な音楽産業を経済学的に扱う上で、よく知られたホットイシューがある。文化経済学学会の会長Ruth Toeseが講演でいうように、文化経済学は長年、著作権の問題を正面きって扱ってなかったという。書でもこの著作権について非常に見通しのいい展望が語られていて、今後、日音楽産業を経済的、文化的な側面から考察する際のよき指標になるだろう。 これも文化経済学やコンテンツ産業論などでは早くから注目されて

    優れた音楽産業論:津田大介・牧村憲一『未来型サバイバル音楽論』
  • 土俵をずらす戦略 - レジデント初期研修用資料

    たとえば大量の戦車や火砲で攻めてくる大軍相手に、物量で劣った側が、より強力な対戦車兵器で応戦を試みても、 物量に押しつぶされて、敗北を避けるのは難しい。 物量で勝てない敵を相手にして、相手の土俵で勝負してしまうと、戦況は間違いなく泥沼化する。 こんな状況で戦うときには、まずは「相手の土俵」を見定めて、「そこでない場所」で全力を尽くせるような状況を考えないといけなくて、 相手が「戦車」であるときには、そこは「地下」なんだという。 まずは穴を掘る 戦車が武器として成立する条件は厳しくて、戦車はたしかに協力だけれど、スピードは遅いし、視界は極端に悪い。 見えない場所から近寄る手段があるのなら、ちょっと大きな地雷を一つ放るだけで、たいていの戦車は動けなくなるし、 壊れた戦車を内側から直すことはできないから、その時点でもう、武器としての戦車は、その意味を失ってしまう。 戦車を運用するときには、だから

  • キッドのもと ☆☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言

    キッドのもと (ちくま文庫) 作者: 浅草キッド出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2016/08/08メディア: 文庫この商品を含むブログ (1件) を見る 内容紹介 数々のヒットを世に送り出してきた浅草キッドのふたりが満を持して出版する、初のエッセイ集。自らの生い立ち、浅草フランス座での修行時代、たけし軍団での活躍、笑い道、子を持つ親としての子育て論を、自らの筆で熱く語る。 『お笑い 男の星座』や『業』などの著作もある浅草キッド。 こののもとになっているエッセイ『キッドの素』が連載されている『GetNavi』でも読んでいたのですが、当に面白いし、師匠・ビートたけしや「コンビ」であるお互いについて、そして、それぞれの「家族」のことなど、笑えて、そして泣ける素晴らしいエッセイ集です。 お二人は僕より少しだけ年上なのだけれども、過ごしていた時代の空気は共通しているし、「青春をこじら

    キッドのもと ☆☆☆☆☆ - 琥珀色の戯言