12月1日のバーゼル戦、久保裕也は1-2と1点ビハインドで迎えた後半23分に、利き足ではない左足で豪快な同点ゴールを決めた。 真のゴールゲッターというのは、人間関係においても自分のリズムを乱さない振る舞い方を知っているらしい。 スイスの名門・ヤングボーイズの久保裕也は、2013年夏に加入して以来、週2回のペースでドイツ語のレッスンを受けてきた。今ではサッカーのことであれば、かなり理解できるようになってきたという。とはいえ、まだチームメイトの会話でわからないときもある。通訳もおらず、普通なら異国での生活がストレスになってもおかしくないだろう。 だが、久保は違った。年内最後の試合となったザンクト・ガレン戦後、まだ19歳だったストライカーは言った(クリスマスイブに20歳になった)。 「自分がしゃべりたいときにみんなのところに行って、ばぁーっと話す。で、話したくなくなったら、みんなから離れるんです