フェムトセカンド #七味とーがラジオ / @melonsode The Destination is unknown. The Journey is the Reward. Author: 野澤真一 / NOZAWA Shinichi , version 2.0220330 / Podcast: 七味とーがラジオ / twitter: @melonsode
![youtube - 茂木健一郎 駒場講義 2008](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/60780920abb7811460720645724de18e18bfd207/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fnzw.link%2Fshichimi-artwork.jpg)
はっと気づいて外を見ると、もうとっぷりとくれていた。 塩尻の駅に、近づいていた。目的地は、もうすぐだ。 「まつもと〜 まつもと〜」 この声を聞く度に、郷愁を感じる。この地をふるさと呼ぶ人ならば、なおさらのことだろう。 ホームに降り立ち、階段をあがると、こんな夜に、と思うほど多くの人たちがあふれていた。 ゆかたを着た女の子が、髪の毛をつばめの尾のようにきれいに流して、男の子といっしょに歩いている。 幼い兄と、妹と、ちょっと疲れたようなお父さん。 お母さんがこっちよ、と叫んでいる。 歩くのが、少したいへんなくらいだった。 通りすがりの女の子が持っていたうちわに、「松本ぼんぼん」の字が見えた。 もともとの「ぼんぼん」は、女の子のための祭りなのだそうである。城下から始まった夏の習慣。 「ぼんぼんとても今日明日ばかり、あさっては山のしおれ草」と言いながら歩く。 タクシーの運転手さんが、目的地がわから
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