Xerox Altoは,米ゼロックスの研究所「Palo Alto Research Center」(PARC)が開発したコンピュータである。当時主流だったコンピュータ(メインフレームやミニコン)は多くのユーザーが共同利用することを前提としたものだった。これに対しAltoは,ユーザーが1台のマシンを占有する「パーソナル・コンピュータ」の理想を具現化した最初のコンピュータである。 Altoが画期的だったのは,ユーザーとコンピュータの間で情報をやりとりするためのマン・マシン・インタフェースに,視覚を本格的に採用したことだ。現在のコンピュータでは一般的な「GUI」の先駆けとなった。 AltoはGUIを実現するために,マウスとビットマップ・ディスプレイを備えた。加えて,ディスプレイの表示内容として,ファイルを表現するアイコンやアクションを選択するメニューなど,今のパソコンで慣れ親しんでいるデスクトッ