PKを外した駒野選手(3)に寄り添う松井選手=西畑志朗撮影日本代表を応援する駒野選手の母・友美子さん(前右)=和歌山市、増田啓佑撮影 短い助走からけりだされた速いボールは、クロスバーにはじかれ、ゴールの上へ飛んでいった。駒野友一選手(28)の応援に集まった和歌山市内のパブリックビューイング会場に悲鳴が響いた。 祈るように息子のPKを見つめていた母友美子さん(54)は声を失った。試合終了後、涙をぬぐい、最初に振り絞った言葉は「しょうがないですよね。ここまでよく頑張ったと言ってあげたい」。画面には目を真っ赤に腫らした駒野選手の姿が映っていた。 そして、友美子さんは「みんなに申し訳ない。本人が一番悔しいと思うけれど、よく戦った。皆さん応援ありがとうございました」と言った。 「ありがとう」「よくやった」。会場を後にする友美子さんに、400人のサポーターが大きな拍手を送った。 友美子さんは