◇「人に気を使って生きるのに疲れた」 埼玉県川口市で7月、中学3年の少女(15)が「すべてが嫌になった。人に気を使って生きるのに疲れた」という理由で、父親を刺殺した。今の中学生たちは、どんな世界に生きているのだろう。【國枝すみれ】 ◇孤独への恐怖と低い自己肯定感 ◇親も表現力高めて--精神科医・斎藤学氏 ◇結果を強制しない--基督教独立学園高・安積力也校長 千葉県市川市の巨大ショッピングセンター。マクドナルドやプリクラの前に、中学生が集まる。 その中の一人、中3の奈穂さん(15)=仮名=は「親を殺したいとは思わないが、人に合わせるのが疲れたという気持ちはわかる」と話した。 悩みは友人関係。ペア(2人組)になった女子生徒は気が強くて自分勝手。奈穂さんが他の友達と話すと怒るのだ。 学校でいつも一緒に行動するペア。トイレも、忘れ物を隣のクラスに借りに行くときもそうだ。大抵、クラス替えの後で最初に