2005年6月、河北省“定州市”<注1>の“開元鎮縄油村”で、国家重点プロジェクトである“国華定州電廠(発電所)”の建設用地の確保を促進するため、“定州市党委員会”の指導部が、立ち退きを拒否する農民に対する“黒社会(暴力団)”の襲撃に、暗黙の了解を与えた。同年6月11日、ショットガンや鉄パイプで武装した黒社会の一団が、土地を死守しようと見張り小屋にたてこもる縄油村の農民を襲撃した。約300人からなる襲撃者たちは、次々と農民たちに襲いかかって殺戮をほしいままにし、村民の6人が死亡し、48人が重傷を負った。 この襲撃の模様は農民側によって密かに撮影されていたが、その映像がメディアを通じて中国国内のみならず全世界へ報じられた。事の重大さを認識した中国政府は事件発生の責任を徹底的に追及するよう命じ、最高責任者として定州市のNo.1である定州市党委員会書記は無期懲役に処せられた。また、定州市では縄油