街中や電車内で、スマホにヘッドホンやイヤホンをつないで音楽を聴いている人をよく見かけます。周囲に音が漏れるような大音量で聴く人は、耳に悪影響がありそうだと容易に想像できますが、自分では適切な音量に調節したつもりでも、長時間継続して聴くことで難聴になる可能性があり、「ヘッドホン難聴」というそうです。どのような難聴なのか、耳鼻科医で川越耳科学クリニック院長の坂田英明さんに聞きました。 Q.「ヘッドホン難聴」とは何ですか。 坂田さん「ヘッドホン難聴は、『騒音性難聴』あるいは『音響外傷』といわれるものの一種です。音響外傷でよく知られているのは、音楽のライブイベントなど密閉空間で突然大音量を聴くことで難聴になる『突発性難聴』ですが、ヘッドホンやイヤホンのように密閉された状態で長時間、音を聴くと難聴になることがあり、これがヘッドホン難聴です」 Q.症状を自覚しにくいそうですが、本当でしょうか。 坂田さ