エジプト大使館前で。 2月5日、私はエジプト大使館前にいた。とにかくすごいことになっているエジプトの様子をテレビなどで見ていていてもたってもいられなくなり、急遽開催された「ムバラク政権打倒」を訴える民衆への弾圧を許さない、という緊急行動に参加したのだ。この行動には日本に住むチュニジアの人も参加し、ムバラク退陣を訴え、エジプトで立ち上がった人々に「連帯」をアピール。また、同日同時刻には日本に留学中のエジプト人学生たちがデモを開催。恵比寿〜渋谷のコースで開催されたデモには、200人ほどが集まったという。 そんな2月5日、「政治の季節」を代表するような人が生涯を終えた。それは連合赤軍の永田洋子死刑囚。65歳。 この連載を読んでいる中に、連合赤軍について詳しく知っているという人はどれくらいいるだろう。75年生まれの私も、72年に起きた連合赤軍事件について当然リアルタイムでは知りようがない。しかし、