残高照会や振り込みができるモバイルバンキングサービス、株式や投信の売買が可能なモバイルトレーディング、端末をかざすだけで買い物の精算ができる携帯クレジットなど、携帯電話で取り扱いが可能な金融サービスが急拡大している。通信会社が金融サービスの前線に躍り出る可能性が高まっている。 「チャネル」と「媒体」の役割 携帯金融サービスは2つに大別できる。 第一は、携帯端末が担う金融サービス提供者の「チャネル」としての役割だ。「モバイルバンキング」や「モバイルトレーディング」がこれに該当する。リテールマーケットの競争激化や顧客ニーズが多様化する中、金融機関は顧客接点を拡大し、顧客に多面的なアプローチができる新たな体制構築が求められている。その中で携帯電話は、「持ち運びの便利さ」や「操作の手軽さ」から、特に預金残高の照会や簡単な振り込みなど、単純な操作で処理が完結できる取引に有効なチャネルとして存在感を増
![金融新時代の主役を狙う“携帯金融”](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/bed39b5962a5d552c95b6d796db8f55e72d32943/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fxtech.nikkei.com%2Fimages%2Fn%2Fxtech%2F2020%2Fogp_nikkeixtech_hexagon.jpg%3F20220512)