東京・松涛の知事公館の“失敗”を検証する 2008年1月22日 東京都は、渋谷区松涛にある知事公館を売却することにした。小さな政府を目指すうえで、国・地方ともに不要な資産の売却は進めていかなければならない。そのひとつが、都道府県知事の知事公館ではないか。 現在、知事が知事公館に入居しているのは32道府県。入居していないのは東京都も含めて15都府県だ。石原慎太郎・都知事は知事公館に住んでいない。宮城県、栃木県、香川県は知事公館を売却。長野県、山口県、徳島県は解体している。兵庫県はそもそも所有をしていない。 僕は原理主義的に知事公館を不要だとは思わない。大地震の際の初動対応に備えた防災機能や、国内外の要人を迎える迎賓機能などを果たすこともありうる。だが、東京都知事公館はまさに帯に短し襷に長し、の困ったハコモノなのである。 主のいない知事公館はいま、職員の研修施設などとして利用されている。20