国際共同研究チームによるタツノオトシゴのゲノム解読が行われ、遺伝情報からユニークな姿への進化の手がかりが得られた。15日に英科学誌『ネイチャー』に掲載された。 タツノオトシゴには、直立に泳ぐ性質をはじめとして、他の魚類や動物とは異なる特徴がいくつかある。例えばオスは育児嚢(のう)と呼ばれる袋を持ち、ここにメスが産んだ卵を保護して稚魚になるまで育てる。また、前方に突き出た長い管状の口には歯がない。今回、研究チームはタツノオトシゴの1種であるタイガーテールシーホース(Hippocampus comes)のゲノムを解析し、こうしたユニークな特徴をもたらすゲノムの配列要素の解明に取り組んだ。 研究チームは、オスのタイガーテールシーホースからDNAを採取し、5億塩基対からなるゲノムを構築した。これはヒトゲノムのおよそ6分の1に相当する。そこから2万3458の遺伝子を予測した。これまでに調べられた魚類