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かつて日本が世界に誇ったモノづくり産業の威光は、いまや風前の灯である。その原因はどこにあるのか。筆者は、経済産業省において自動車産業、エレクトロニクス産業を中心に、様々な産業界と日々接し、意見交換を重ねてきた。また過去には、自動車用リチウムイオン電池の技術開発プロジェクトを始め、スマートハウス実証プロジェクト、スマートコミュニティ地域実証プロジェクト(日本版スマートグリッドの実証)など数多くの国家プロジェクトの立ち上げにも深く関わってきた。その経験から、日本のモノづくり産業が勢いを失った真の原因は、単なる「戦略ミス」ではないと考えている。なお、本稿の内容はあくまで筆者の個人的な見解であり、経済産業省や日本政府を代表するものではない。(文/伊藤慎介) いとう・しんすけ 経済産業省製造産業局航空機武器宇宙産業課課長補佐。1973年生まれ。京都大学大学院工学研究科電気工学専攻を卒業後、99年4月
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